トルコ旅行から(2008年8月)

古都コンヤを走るLRT

コンヤは首都アンカラの南約200km、アナトリア高原の南西部にある人口80万人弱の都市。11〜13世紀にはセルジュク朝の首都として栄えた古都である。この古都の中心部から北方へ、幹線道路に沿って、LRTが10 km 以上も伸びている。旧市街を除いてほとんどが専用軌道で、しかも複線である。移動のバスの中からしか見られなかったが、郊外の端まで伸びており、まずLRTを伸ばしてから町作りをしているかのようにも思われる。

郊外に出るとまだ空き地が目立つ。ほぼ直線の専用軌道なので、かなりの速度で運転していると思われる。
 
周囲はアパート群の建設ラッシュである。三両編成の連接車だがかなり混雑している。運転間隔は10分程度と思われる。
 
上下線が停車している停留所。終点が近づくと高い建物はあまり見あたらなくなる。このあたりに来ると、さすがに車内も空いている。
 
間もなく終点。この電車は本線ではなく、留置線に止まっているものである。終点を過ぎると間もなく、左右は畑と牧草地の平原になる。
 


ガラタ橋を渡るイスタンブールのLRT

イスタンブールは、黒海とマルマラ海をつなぐボスポラス海峡によって、世界で唯一つアジアとヨーロッパの2つの大陸にまたがる都市として知られている。ヨーロッパ側はまた、金角湾(Golden Horn)という細長い入り江によって、南西側の歴史的遺産の集中する旧市街と北東側の新市街に二分されている。その金角湾の入り口に架けられている二階建ての橋がガラタ橋である。

新市街を走っているLRTは二両連接車を2つ連結して運転しており、ほとんどが併用軌道でありながら、縁石によって線路上から自動車を事実上締め出し、自動車顔負けの急加速と60 km/hを超える最高速で、渋滞に悩まされている自動車をどんどん追い抜きながら走っている。

4年前に訪れたときは、昔のオリエント急行の終点シルケシ駅の少し先、ガラタ橋の袂がLRTの終点だったが、現在は、ガラタ橋を渡って新市街にまで足を伸ばしている。

以前の終点エミノニュ駅からガラタ橋に向けてカーブする。
 
ガラタ橋を渡り、カーブを曲がってエミノニュ駅に向かうLRT。
 
旧市街を背に、ガラタ橋を渡るLRT。下には遊歩道があり、それに沿って多数のシーフードレストランやバーが並ぶ。
 
ガラタ橋は、中央をLRTが通り、次に三車線の車道、両外側は幅の広い歩道からなる。
 
橋上から新市街を望む。
 
新市街の終点カバタシュ駅。ここから新市街の中心部、高台にあるタクシムへは新設された地下ケーブルカーが結ぶ。


(土佐電鉄の電車とまちを愛する会:伊藤眞人)