カルボニル基への求核付加と置換
1.
(4) (CH3)2CHCH=O + C6H5NHNH2 → (CH3)2CHCH=NNHC6H5 + H2O
2.
3.(ヒント)(1)グリニャール反応 (7) 酸素求核種:アセタールの生成 (11) 第一級窒素の求核種:イミンの生成。 (14) 第二級窒素の求核種:エナミンの生成。 (24) 金属水素化物の反応:水素陰イオンが求核種。
4.ポイント:プロトン化、水の求核攻撃、プロトン移動、アミンの脱離
5.(1) CH3COCl + C6H5COO- → CH3COOCOC6H5 + Cl-
(2) C6H5COOCH3 + 2C6H5MgBr → (C6H5)3COH (または (C6H5)3COMgBr + CH3OMgBr )
6.(ヒント)すべてカルボン酸誘導体の求核付加−脱離反応。
(2) 酸ハロゲン化物と求核種 (5) 酸無水物と求核種 (8) エステルと求核種 (10) カルボン酸と求核種(OH-)の酸触媒下での反応 (18)
酸無水物と求核種
質問への回答
Q1. 上記1.(4)で、Nはプロトン化されないのですか?
A1. いい質問です。確かにこちらも一部はプロトン化されます(酸塩基平衡)。しかし、上の反応でプロトン化されていない原料が消費されると、この速い可逆反応はプロトン化とは逆の方向へと進行します。
実際、多くの反応系では、反応の進行とは無関係のいくつもの化学平衡が生じています。カルボニル化合物の反応のような多段階反応の場合はこれが特に顕著であり、反応経路は決して一本道ではありません。自分で反応を考えるときにうまくいかないのは、(a)反応の進行に必要な化学平衡に気がつかない場合(対策:見落としている経路がないか探す)と、(b)反応の進行に無関係な化学平衡にとらわれている場合(対策:袋小路に陥ったら戻って別の経路を進む)とがあります。
迷路を解くのに似ていますが、袋小路にはちゃんと目印があります。それが見分けられるようになれば、反応生成物に到達するのが容易になるでしょう。